「詳細ブートオプション」とは単純にいえば、WINDOWSの起動をどのようなタイプで行うのかを選択できるメニューです。
この詳細ブートオプションが出ない、開けない場合、セーフモードで起動できません。また「詳細ブートオプション」が表示出来ても終了と再起動を繰り返してしまうトラブルがあります。この場合、幾つかのテストと注意事項があります。
目次
詳細ブートオプションとは
モニター画面が黒く、白い文字で詳細オプションの選択(方向キーを使って項目を選択してください)
セーフモード
セーフモードとネットワーク
セーフモードとコマンドプロンプト
ブートログを有効にする
低解像度ビデオ(640×480)を有効にする
前回正常起動時の構成(詳細)
ディレクトリサービス復元モード
デバックモード
システム障害時の自動的な再起動を無効にする
ドライバー署名の強制を無効にする
windowsを通常起動する
といった項目が表示されます。
詳細ブートオプション出し方
詳細ブートオプションの出し方は、パソコンの電源を入れた時に、キーボードのファンクションキーの1つ、「F8」を押すことで表示可能です。
但し、上手く表示できない場合には、タイミングが合っていない可能性があるので、連打し続けることで表示できるケースがあるので試してみると良いでしょう。
詳細ブートオプションが出ない!開けない
ファンクションキー「F8」を押しても詳細ブートオプションがそもそも表示しない場合があります。これはメーカーの違いというよりも、BIOS上で内蔵HDDを認識していない可能性があります。
そのため「詳細ブートオプション」が表示できない場合、まず最初に確認すべきポイントはBIOSでハードディスクを正しく認識しているかどうかです。
詳細ブートオプション画面
ここで選択する項目と順番は決まっています。
- windowsを通常起動する
- 前回正常起動時の構成(詳細)
- セーフモード
windowsを通常起動する
まず最初に「windowsを通常起動する」を選び、ウィンドウズが起動できるかどうかを試します。このブートオプションで正常に起動できれば、特に問題はありません。
前回正常起動時の構成(詳細)
次に「前回正常起動時の構成(詳細)」レジストリーやドライバーエラーなどの場合には、この「前回正常起動時の構成」で起動できるようになるケースがほとんどです。
ですが、残念ながら過去の正常時の起動情報を呼び出しても正常にOSが起動できないケースがあります。
その場合には、「セーフモード」で起動できるかどうかが大きな分岐点になります。
セーフモード
この「セーフモード」はWINDOWSの最小構成のみを呼び出す通称、診断モードです。
パソコンとして動作できる項目は限定的ですが、この「セーフモード」で起動できれば、WINDOWSの問題というよりも、インストールしているプログラムや接続している各種デバイス(プリンターや無線機器)などにトラブルが発生している可能性があります。
接続機器を順番に外しながら起動を試すことで原因が特定できるケースがあります。
逆に言えば、「セーフモード」でも起動できないケースでは、WINDOWS(ウィンドウズ)自体に深刻なトラブルが発生しているか、ハードディスク自体に何らかの故障が発生している可能性があります。
そのため「セーフモード」で起動できるかどうかは、極めて重要な意味があります。
詳細ブートオプションに似ているメッセージ
詳細ブートオプションに似ているエラーメッセージで[Windowsブートマネージャー]があります。
Windows ブート マネージャーのメッセージ画面
Windowsを開始できませんでした。最近のハードウェアまたはソフトウェアの変更が原因の可能性があります。
問題を修正するには次の方法があります:1.Windowsインストールディスクを挿入してコンピューターを再起動します。
2.言語の設定を選んでから、[次へ]をクリックします。
3.[コンピューターの修復]をクリックします。このディスクがない場合は、システム管理者またはコンピュータの製造元にお問い合わせください。
詳細ブートオプションと似ていますが、実はかなり違います。詳細ブートオプションでは、WINDOWSのシステム構成はほとんど変わりませんが、Windows ブート マネージャーはOSの上書きに該当します。
そのためデータのバックアップ等を行っていない場合にはデータ消失の危険性が高いため要注意です。
詳細ブートオプション画面でループ
詳細ブートオプションで「windowsを通常起動する」、「前回正常起動時の構成(詳細)」、「セーフモード」と、どのモードを選択しても、何も進まずパソコンが終了と再起動を繰り返し一向に進まないケースが良くあります。
このようなループしてしまうトラブルは何らかの原因でWindowsそのものの障害が疑われます。
OSのシステム障害が濃厚なので、ユーザーはデータのバックアップや復元を優先するか、ハードディスクの交換やOSの再インストールを優先するかどうかどうかの2者選択となります。
よくある勘違いにOSの再インストールをすれば、データも無事に戻ってくると勘違いし初期化リカバリーしてしまうユーザーがいます。データはハードディスクをフォーマットしただけでも損傷するケースがあります。
そのため、データが必要な場合や、バックアップを取っていない場合には、フォーマットを始め、初期化リカバリー・OSの再インストールも厳禁です。
- データのバックアップや復元
- ハードディスクの交換やOSの再インストール
データのバックアップをしていない場合には、まずはデータ復旧を優先しなければいけません。データの復旧さえしておけば、あとはパソコンを買い替えたり、メーカーの修理に出しても安全です。
特に子供の成長を記録した写真や動画などは2度と同じものを撮影することは不可能です。
また仕事で使っていたパソコンの場合、過去の工事現場の写真や請求書、見積書などが消失すると仕事に支障が出てしまうケースが多くあります。
詳細ブートオプション画面で終了と再起動を繰り返しループしてしまう場合には、出来る限り何もせずに電源を切り、データ復旧サービス会社に依頼した方が安全です。
良く強制終了を繰り返し、ハードディスクの障害を悪化させてしまうユーザーがいるので気を付けましょう。